2017年01月03日
『希望の倫理』 出版記念講演会のお知らせ
待望されていたユルゲン・モルトマン 『希望の倫理』 訳書刊行を記念して、下記のような講演会を企画しました。
同書の意義をより深く理解するために、訳者の福嶋揚さんに語っていただきます。
どうぞふるってご参加下さい。
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モルトマン 『希望の倫理』 邦訳出版記念・訳者講演会
講演:「希望と諦念の岐路――現代日本でモルトマン『希望の倫理』を読む」
講師:福嶋揚さん 2017年2月27日(月)午後2時?4時
会場:日本キリスト教団蒲田教会にて
(東京都大田区蒲田1丁目22−13.アクセスは上記リンクをクリックして下さい)
申込不要
入場無料 (できる方はカンパをお願いします。)
主催:新教出版社、キリスト教と社会倫理勉強会
【講演内容】
訳者自身が考える、モルトマンの近著『希望の倫理』の最大の意義は、それが著者自身の意図を超えて、日本国憲法の理念と一致することです。同書の中心命題である「剣を鋤に打ちなおす」(イザヤ書二章四節)は、東西冷戦時代のドイツの平和運動を導き、さらに今日では、非暴力と平和の純粋贈与という最高度の理念となって、憲法九条に結実しています。しかし日本国家が向かう道は、今やこの理想に完全に逆行したものとなっています。「この道しかない」という諦念や絶望に対して、「別の道は可能だ」という希望、「別の世界は可能だ」という物語をどこまで活性化できるか―『希望の倫理』から読み取るべきことは、まさにそこに収斂します。
【講師プロフィール】
福嶋揚(ふくしま・よう) 1968年東京生。1997年東京大学大学院人文社会系研究科倫理学専攻博士課程修了。テュ―ビンゲン大学福音主義神学部を経て、2008年ハイデルベルク大学神学部にて神学博士号取得。青山学院大学、東京神学大学、日本聖書神学校にて兼任講師。著書はAus dem Tode das Leben. Eine Untersuchung zu Karl Barths Todes- und Lebensverständnis (Theologischer Verlag Zürich, 2009), 『カール・バルト―破局のなかの希望』、ぷねうま舎、2015年。共著はGottes Geist und menschlicher Geist(Evangelische Verlagsanstalt Leibzig, 2013)他。共訳書はウォルフハート・パネンベルク『学問論と神学』(教文館、2014年)他。